ギリシャのワイン

ワインといえば? ボージョレヌーボーなど、フランスを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし・・・ヨーロッパで最初にワインが作られたおは、ギリシャだということをご存知でした? 地中海に浮かぶ島、クレタ島では、紀元前3000年頃からすでにワイン造りが盛んだったというから驚きですよね
昔、ブドウの収穫とワインの仕込みは、足腰が立たなくなるほどの重労働だったそうです。
仕込みの時期になると、毎日ブドウ踏みに追われていたようです。
そのため仕込みがすべて完了したときには、お祝いにお祭りが開かれました。
酒の神、ディオニソス(バッカス)に感謝するお祭りです。
歌って、踊って、お互いの労をねぎらったのです。
当時から随分と年月を経た今でも、各地でワイン祭りがおこなわれています。
ディオニソスは、ギリシャ神話にも登場するワインの神様で、ヨーロッパ芸術全体にも大きな影響を与えています。
ワイン造りの初期の頃のワインは、アルコール濃度が高く、人びとは水割りにして飲んでいたと伝えられています。
またすでに防腐剤の利用や砂糖の添加という技術も知っており、ワインの輸出や運搬も行われていたといいます。
輸出はワインの製品だけに留まらず、ブドウの栽培法や醸造法にまで及んだといいます。
こうしてローマ時代にギリシャからドイツ、フランス、スペインへとワイン造りが広まっていったのです。
ワイナリーツアーというものも行われています。
夏のワイン・フェスティバルに訪れるのも楽しいでしょう。
ワイナリーを訪れる方は、予め予約を入れておかれることをお勧めします。

フェタ

フェタは、ギリシャの真っ白な山羊や羊の乳で作ったチーズです。
フェタチーズとも呼ばれます。
こってりとして酸味があり、ギリシャ特有のチーズです。
ギリシャのどこの町、村にもある、食堂「タベルナ」では、フェタだけを注文するより、グリークサラダとして食べると季節の野菜といっしょに味あえます。
グリーサラダ、またはホリアティキサラタ、すなわちギリシャ風サラダとは、季節の生野菜にオリーブ(実)とフェタチーズがのったサラダです。
サラダの他、サガナキといって、チーズを揚げた料理もあります。
ちょっとおしゃれタベルナでは、お客さんに出す前に、ブランデーを一振りし、火をつけてもってくる、という演出を楽しめます。
フェタは食塩水につけて保存することから、さほど醗酵が進んでいません。
適度な塩味が食欲を楽しめます。
オードブルとしてもサラダとしてもまた、他の材料としても食べられるフェタですが、これまでフェタと呼ばれるチーズは、ギリシャ以外もありました。
ドイツ産やデンマーク産のものです。
しかし現在では、フェタと言う名称をギリシャ産のもののみに限定して用いています。
フェタのほか、ギリシャの乳製品としてはヨーグルトもよく食べられます。
たとえば、「サジキ」またはツァジキと呼ばれるヨーグルトソースです。
生のヨーグルトに細かく切ったキュウリが基本の材料。
それにすりおろしたガーリックと塩で味付けします。
家庭では、オリーブ・オイルを加え、それぞれの味を出しています。
肉料理のスブラキやピタパンにつけて食べると口の中がさっぱりします。

ウゾとレツィーナ

ギリシャでは、紀元前7世紀ごろからワインの積極的な輸出がおこなわれていました。
そのとき輸送に使われたのが、アンフォラというワイン容器です。
山羊の革袋です。
そして、このアンフォラを密封するために使われたのが、粘着力の強い、松ヤニでした。
現在、ギリシャでは白、赤、ロゼのほかに、レツィーナという独特のワインが有名です。
松ヤニの香りがするワインです。
アンフォラから溶け出した松ヤニがワインに溶け出し、このワインを生んだといわれています。
少々?癖がありますが、ギリシャの人びとにとってはなくてはならないワインです。
その他、ギリシャならではのお酒として有名なのが、「ウゾ」です。
アニス
(セリ)という香草の香りが強い、食前酒です。
ワインを作ったあとのブドウのしぼりかすから造ります。
生では口のなかが火を噴いたように熱くなるお酒です。
そのため「ギリシャの火酒」と呼ばれています。
その他にはやはり食前酒の「チプロ」も有名。
ウゾと製法は同じですが、アニスは入っていません。
ギリシャのお酒のおつまみには、真っ白な山羊のチーズ、フェタが最高です。
こってりとしたギリシャ特有のチーズです。
ギリシャサラダを注文するとオリーブや他の季節の生野菜といっしょについてきます。
また、チーズを揚げたサガナキもなかなかですよ! お客さんに出す際に、ワインを一振りし、火をつけてもってくるというおしゃれな演出をしてくれるタベルナ(ギリシャの食堂)もあります。

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